花火

この間、花火を見てきた。

何年ぶりかな。
ちゃんと見たのは。

1人てくてく歩いて
浴衣姿のカップルや
家族連れの中。

てくてくてくてく。

道すがら。
花火が上がって。

路肩に止まり始める車。
連なるハザードちかちか。

後部座席から覗く人。
降りて見る人。

家の前に椅子を出して
見上げるじーさんばーさん。

うちわパタパタパタパタ。

てくてくてくてく。
1人歩いて、花火。

上がる火花だけ見るんなら
そんなに大したことない。

全部、全部、見たもの全部。
聞いたもの全部。
温度、香り。
全部。

上がる花火。

人造の火花は
大きな自然や
大きな世界の中にあって

いままでの過ぎた時間の先端。

それぞれ見えるものは違うし
聞こえるものも違うんだろう
でもそこにあることは確実で

そこから感じるものを
個性と言うんだろうけど

変わらず注ぐこの世界は
大きな大きな贈り物。

ただここに在ることが
どれだけの奇跡かだなんて
なかなか気づくことはできないし
気づいてもすぐに忘れてしまうんだろう。

ずーっと昔。
見た花火のことなんて
もう忘れてるんだけど。

過ぎたそれは、確かにあったことで。

そんな贈り物がまた。

見た花火に合わさって。

夏は。
暑くてもう溶けそうだけど。

届きそうな雲と
濃ゆい青の空と
眩しい太陽は

ぬはは。

綺麗だったなぁ。
花火。

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